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音の壁 

アモーレ3 A_convert_20110801194659


これが これから創る楽器です
アウトライン(外枠)を 実際に音でそろえてあります(A)

見た目にはほとんど同じですが 
アウトラインの音をそろえていない状態のものが
(B)です

違いがわかりますか?
アモーレ3 B_convert_20110801194721

(A)(B) 二つを重ね合わせてみますと場所によっては0.5㎜から1.0㎜ぐらい違います
実際 重ねて見ます
R0015498_convert_20110726223444.jpg
(大きいほうが(B)のほうです まだこれだけ削り足りません)
R0015500_convert_20110726223522.jpg
見た目には ほとんど わからないくらいの暑さの違いですが
音の情報を考慮しますと これだけのわずかな違いが
とてつもなく違ってきます

ここで (A)(B)のフォノグラフがどれだけ違うのか見てみましょう
アモーレ3 フォノグラム 完成_convert_20110801201439

アモーレ3 フォノグラム 完成_convert_20110801202537

これが (A)のフォノグラムです
外側から描かれている等音線は
実際には ぎっしりと中心に向かって敷き詰められています
中央の正方形の格子も一面にわたっています
アモーレB フォノグラム_convert_20110801203345
アモーレB フォノグラム_convert_20110801203406
これが(B)のフォノグラフです
見た目には ほとんど変わらないのに
音の図形はこんなにも違うのです

面白いことに アウトラインを音であわせていない(B)のほうが 
指でこすると 大きな音がしますので
こちらのほうが鳴る楽器になるように思えてしまいます

もっと荒い状態 のこぎりで切った跡が残っているような状態を
こすって音を比べて観ますと 
さらに大きく鳴って聞こえました

これは 音が漏れてしまっている状態ですので
鳴ったとしても 特定の音域に限られてしまうでありましょうし
全体としてしまりのない音になるでしょう

(A)は いわば音の壁を 音自身で築き上げることによって
音の群れを中に閉じ込めている状態です

(A)と(B)は見た目にはほとんど違いがないのですが
フォノグラフでは このようにまったく別物ということがわかります

見た目をコピーする製作法は音響的には
まったくもってナンセンスということになってしまうのです


0.5㎜以下の違いでも フォノグラムでの距離は何メートルにも感じてしまいます
音響的な問題は 誤差何ミリがとてつもない影響として現れてしまうのです

この誤差何ミリの世界で起きる現象がフォノグラムにより捉えることができ
それを制御することが可能なのです

ほんの少しの修正で 全体の性質がガラッと変わってしまいます。
(典型的な非線形問題です)







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