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O君 修行日記 ②  一次元フォノグラム

iii23.jpg
「これは、Oクンが自力で制作した等音曲線(一次元フォノグラム)です。」

さて、ピアノによる音階練習を初めて、何週間か経ちますが、始めぎこちなかった指の動きが、とても滑らかになってきました。
また、一日一時間だけでも、指以外は動かしてはいけないという「座禅」をすることにより、Oクンにうっすらと、丹田が出来始めました。
これは、どんな作業でも、集中状態になると誰でもそうなります。
没我的に集中することこそ最高の”癒し”になるのです。
(ちなみに私は巷で流布している”癒し”という言葉が好きではありません。)

音階練習をすることで、Oクンの身体は無意識に「音」に反応し、身体がマッサージされていきます。これを一定時間継続するだけで、身体の各部位が、共鳴を起こし始めます。共鳴が強くなると同時に、集中状態も強くなっていきます。

また、等時等速で音階練習をさせることにより、タッチを一定に保つことを無意識に体に叩き込みます。
これによって、ノミを使うときも、ヤスリをつかうときも、同じストロークで削れるようになります。

身体自身が、統一的な共鳴版になってこそ、音を聞きとることができるのであり、
またその時初めて、精密なストロークのコントロールも可能になります。

音階練習と並行して、音を聞いて削っていくことも始めました。
いきなり、二次元平面でやるのではなく、輪切りにしたものを、一次元フォノグラム
と仮定して、練習することにしました。
これも音階練習とともに、毎日やってもらいました。

kirehasi.jpg

このような、板切れを用意して、ヴァイオリン曲面の輪切りにしたものを、
等音線(この場合は一次元に見立てて、あえて線ということにします。)で作っていこうというわけです。
いきなりだと難しいので、制約条件を与えてやります。
まず板の長さが、ちょうど、ヴァイオリンの横幅の長さになるわけですから、
その位置の高さを、大体寸法表から割り出し、曲線のトップの高さを固定します。
また、外枠付近の返しのところで、一番厚みが薄くなるので、そこも3、3mmで固定します。高さのトップとボトムを決めてしまいます。
この3点(トップ1点、ボトム2点)をいかに綺麗な曲線で繋げていくかが問題となりますが、それが等音線(フォノグラムライン)に従うというわけです。

kirehasi2.jpg
まず、指でさすってみます。音が明らかに違うのが確認できたら、そこの場所に色鉛筆で印を付けます。これは一番原始的なフォノグラムです。
次に、印をつけたところを削る音に注意しながらゆくっり削っていきます。
音が変わったら、そこでノミを止めて、もう一度板を、指でさすって音がどう変化したか調べます。これをただひたすら繰り返すだけで、等音線は出来ていきます。

iii.jpg

この辺から、ノミの一削りではストロークが大きすぎて、音を一片に通り過ぎてしまいますので、道具をヤスリに代えさせます。
目標値に近づけば近づくほど、ストロークの幅が小さくなっていきますので、音を正確に聞いているかどうかが鍵になってきます。
つまり、ストロークの精密さは、音をどこまで精密に捉えることができるか
ということ同じことになります。

iii2.jpg


この「微妙の妙」が分からなければフォノグラムは意味のないものです。
「微妙の妙」が分かるからこそ、そこに「違い」があることに気がつくのであり、同時に「同じ」ことにも気がつくわけです。

そして、自然ともっと細かい情報が欲しくなり、フォノグラムを調べたくなるのです。
Oくんにもうっすらとこの世界が見えてきたようです。
あとはそれを育てていけばいいのです。

一ヶ月も経たないうちに、彼はこのことを理解し、そして実際に作って見せてくれました。

私にとっても大きな喜びですし、教えることが十分に可能だということが分かりました。

次は、これを二次元に拡張していきます。

oka.jpg
(がんばれ、Oくん!)




つづく




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まとめ【O君 修行日記 ?  】
「これは、Oクンが自力で制作した等音曲線(一次元フォノグラム)です。」さて、ピアノによる音階練習を初
  • 2012/11/25 23:40
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