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⑭ 隠れている保存則 ~非対称性とカウンターバランス

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(ヴァイオリンのf字孔、形や位置が音に影響を与えると言われていますが、
フォノグラムでバランスをとってやれば、どこにあっても構わないのです。
つまり、全体とのバランス関係で部分の位置なども決まってくるわけで、
単独に取り出して考えてもナンセンスなのです。)


楽器製作者は、良い楽器を作るために、いろいろなファクターを考えていきます。

楽器のアウトラインのデザイン、F字孔のデザイン、位置、バスバーの大きさ、
長さ、ニス、などたくさんのファクターをバラバラに考えています。
(ちなみに、私は楽器製作者という自覚はありません。)

しかし、これらすべてが、
「音と形の関係」を調べれば、
同じことを別々にして考えているだけのことになるのです。

それがフォノグラムに現れます。

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例え話ですが、モノを高いところに持っていき、それを落下させますと
高いところから落としたほうが落下した時の衝撃(運動エネルギー)が大きくなります。

これは有名なエネルギー保存の法則ですが

(全エネルギー)= (運動エネルギー)+ (位置エネルギー)

が常に成り立っています。

一見、全然違うエネルギーのように見えて、
実は同じものが形を変えて現れているに過ぎないということです。

楽器製作においても同様です。
別々のファクターに考えているものは、
実は同じものの違った表れに過ぎないのです。

何かのファクターを取り出してそれだけを考えたところで
意味はないということです。

この全体をひとつの秩序にまとめあげる視座を
「職人の勘」などと言わずに、はっきりと理性の元に
明らかにさせるのがフォノグラムによる楽器制作研究の目的の一つです。

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フォノグラムさえ整っていれば、楽器のデザインはどう歪めてしまっても構わない
というわけですが、この自由性に物理的制限を与えるのが、
変更することのできない4本の弦の張力ということです。

目で見ているだけでは決して明らかにすることのできない
保存則や対称性がフォノグラムによって明らかにされるのです。

「保存則と対称性」、それはフォノグラムを書き出して始めて見えてくる問題ですが
これがうまい具合に既存の物理量との関係の中で定式化されれば、
十分に数学表現が可能であることがわかります。

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