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⑪ 意味のある物理実験 ~非対称性とカウンターバランス

クラドニモードとは、ある固有振動に対して、振動の節の部分に砂が集まり、その固有振動モードに対応する図形が浮かび上がるというものですが、結局のところ、あまり楽器製作の現場で役に立っているとは思えません。

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大抵は、共鳴版の部分をバイオリン本体から剥ぎ取って、分解した状態でクラドニモードを観察するのですが、分解した状態と、組みあがった状態では明らかに異なる状態であるということをこのシリーズで研究してきました。

紙一枚分の圧力の違いでも、共鳴版の内部緊張状態は大きく変化します。
またそれがフォノグラムの図形の歪みとして検出されます。
この内部緊張が楽器の音響に与える影響をクラドニモードを利用することで明らかに出来るでしょうか?

ニュートラルな状態の共鳴版、これは外力の全くかかっていない状態での共鳴版ですが、この状態のクラドニパターンと、外力のかかった状態の共鳴版、圧力や応力をかけた状態の共鳴版のクラドニモードを比較するという実験をしたらどうなるでしょうか?

大きな外力がかかれば当然結果は違うだろうと予測できますが、目に見えないほどの
応力や圧力を加えて、共鳴版の内部緊張が変わる程度にしてクラドニモードを比較して見たらどんな結果になるでしょうか?

フォノグラムでは結果は明らかですが、こう考えていけば、フォノグラムを仮定しなくても楽器の内部緊張と音の関係を明らかにすることができます。

予想されることは、見た目に分からないくらいの応力による共鳴版の歪みでも、ある
固有振動のクラドニパターンはでなくなってしまうだろうというものです。

これは意味のある実験だと思います。
また再現可能な純粋な物理実験なので、フォノグラムのことは言わなくて済みます。

ほとんど、実験しなくても明らかなのですが、フォノグラムの実在性を証明するための第一歩だと思います。
(意外にも、このような共鳴版の音響特性と共鳴版の内部緊張の関係は調べられていないようです。私がしらないだけで既に誰かが調べているかもしれませんがその時はすいません。)

応力を加えることにより特定の固有振動に対応するクラドニパターンが出なくなったとしたら、それをどのように出るようにしてやれるでしょうか?

一つは応力を解放すること、元のニュートラルな状態に戻すことですが
もう一つは、応力をかけたまま、フォノグラムを取り、図形パターンを修正することにより、かかっている応力のカウンターバランスをとってしまうことで、元のニュートラルな状態と同じ内部緊張状態にすることが考えられます。

これができれば、フォノグラムが間接的にですが実証されます。


フォノグラムは、クラドニパターンとは違いますが、固有振動モードに対応するクラドニ図形をひとつの面に射影して重ね合わせて描いています。
いわば、ノイズの中から、ある特定の振動数の音を選び出し、その音の等音線がフォノグラムですので、含まれている音の数だけフォノグラムラインは重ね書きされています。
既存の音響学を学ぶ前から、フォノグラムを使いこなしている私にとって、まだ言葉の整理が出来ていないようです。

「概念とは比較の中で始めて形成される」とは数学者 遠山啓先生のお言葉です。

既存の物理学と比較検証することが可能ならば、始めて新しい概念形成も可能になるのだと思います。

泥臭い事実の積み上げしかありません。

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