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音学顕微鏡の分解能

G-F-1  arabori

音を聞きながら掘り進めるというフォノグラムの楽器製作法ですが
、削りカスに着目すると面白いことが確認できます。
板の状態から掘り進めて行く時点では「一つの音の変化の幅」が大きいため、削りカスも厚くなります。さらに掘り進めていくと、だんだんと「一つの音の変化の幅」が小さくなっていきます。

G-F-1  kezurikasu keiretu

アラ彫り段階では、ノミを使って彫りますが、このときに聞こえる音の幅は
二度音程(ドーレ)に聴き取ることができます。
このドーレードーレードーレ、、、、、、と二度音程の音の変化の合わせて彫っていきますと
だんだんと削りカスが小さくなってくるのが見て取れます。
削れば削るほど、振動数の高い音が共鳴版に生み出されるために、音の幅が狭くなっていくのです。
まるで、顕微鏡の分解能を上げるのと同じような現象が起こります。

G-F-3.jpg

削りかすの幅が、今聞いている音の幅を表わしていると考えてくれればいいです。
音を聞いて一様に掘り進めているからできることなのですが、聞き取れる音の幅は道具にも依存してくるのがわかるでしょう。
たとえば、スクレーパーで「一音」掘り進めるのに「5ストローク」必要だとしても
ノミを使えば「1ストローク」で済んでしまいます。
最終的には、2000~3000番の紙やすりで一こすりするだけで「一音」変化するところまで削り進めていきます。削りカスはとてつもなく小さなものになっていきます。
その時は、形もくっきりと現れてきます。

G-F-2.jpg

アラ彫りのときに、ノミの削った後が波打っているのは、顕微鏡の分解能が低くてモザイク状になってしまっている状態に対応します。
一様に削ることにより、音列を増やし、分解能を徐々に上げながら彫ることができるのです。
音を一様に合わせながら彫っているからこそ、そういうことが起こるのですが、音をそろえずに掘り進めても、音列は増えません。あくまで音を一層一層造っているから可能なのだということに注意してください。
これが音を聞いて掘り進めれば、勝手に楽器の形ができてしまう秘密の一つです。
音列の幅は少しずつ狭くなっていくので、そこには極限が存在します。
その音列の幅の極限が、限りなくゼロに近づく時、伝統的な標準寸法に近づくというのは偶然ではないはずです。

gf5.jpg

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