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解析概論参究(1)

  • Day:2011.05.13 00:20
  • Cat:数学
解析概論参究ノート(1)

高木貞治の解析概論の徹底考究


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第2章 微分法  p35~37
13 微分 導関数

ある区間において、変数xの函数y=f(x)が与えられているとする.独立変数の二つの値 x、
x1に対応する函数の値をy、y1として

             x1-x=Δx、 y1-y=Δy
と略記する.然らば

             Δy/Δx=y1-y/x1-x

はxとx1との間の区間における函数yの平均の変動率である.


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変数 函数などの概念は 解析概論p17参

ここでは 変動率 平均の変動率という概念について考えてみる。


R0014981_convert_20110512220039.jpg

文章の通りに図に表して見ます
可能な限りみなさんもやってみましょう

まず 変動率という言葉ですがこれは比率です

Δx:Δy=|x1-x|:|y1-y| 

です

Δy*|x1-x|=Δx*|y1-y| 


Δy/Δx=|y1-y| /|x1-x|    

で?式が出ます

ここでΔの記号に注意ですΔxとdxの違い気をつけてください(後に説明します)

それから
Δx Δyのような量と Δy/Δxのような量の違いに気をつけてください

|x1-x|=Δxや
|y1-y|=Δy

のような量は 長さ 幅 といった量で   (ここではわかりやすくするために絶対値記号をつけています)
足したり引いたりすることが出来る量です
これを外延量といいます
またΔはある幅を表している記号だと思ってください
dは違います(後に説明)

またΔy/Δxは比率ですので足したり 引いたり出来ません 
40パーセント+100パーセント=140パーセントとは出来ません
このような量を内包量といいます

外延量/外延量=内包量です

また

長さ×50パーセント=長さ

ですので

外延量×内包量=外延量です

この量の違いにいつも気をつけてください

まとめますと

ΔxやΔyは外延量
Δy/Δxは内包量

ということになります
次に
xとx1との間の区間における函数yの平均の変動率

という言葉について考えて見ます


R0014982_convert_20110512225803.jpg
 
区間Δxを等分に3分割してみます (外延量は分割できます 内包量は出来ません)
すると上の図のように区間ごとにそれに伴うΔyの分割は等分ではありません
Δx=|x-x1|=Δ1x+Δ2x+Δ3x=|x-x11|+|x11-x12|+|x12-x1|

でΔ1x、Δ2x、Δ3xは等分

Δy=|y-y1|=Δ1y+Δ2y+Δ3y=|y-y11|+|y11-y12|+|y12-y1|

でΔ1y、Δ2y、Δ3yは等分ではない
したがって

Δ1y/Δ1x

Δ2y/Δ2x

Δ3y/Δ3x

の値はそれぞれ違う (上の図で赤色の三角形)

この区間の平均の変動率というものは
この場合は3区間に分割しているので

Δy/Δx:=Δ1y/Δ1x+Δ2y/Δ2x+Δ3y/Δ3x/3

tanθ:=tanθ1+ tanθ2 +tanθ3/3

内包量は足すことは意味を成さないが
平均は意味を持ちことに注意(上記の式の分子は内包量の和になっている)

100%+100%+40%=240%

意味を持たないが

100%+100%+40%/3=80%は意味を持つ




分割の数を増やしていけば:=(近似等式)が=(等式)になります

直感的には上の図で
赤い三角形の形を平均すると青い三角形と相似になるということです
合同ではなく相似であると言うことに注意
ここでは比率が問題であるので

まとめ
外延量と内包量の概念の違いを抑える
Δとdは違うものだということを抑える(次回で説明)
平均の変動率とは 赤三角形のtanθの平均が青三角形のtanθに等しいということを抑える
内包量の和は意味を成さないが 内包量の平均は意味を成す








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Comment

No title
「分割の数を増やしていけば:=(近似等式)が=(等式)になります」
のところですけど、これは暗に微分を含んでいるのではないでしょうか?
分割を増やせば、各区間幅が小さくなるので、各区間ごとの比は、微分係数になってしまうと思います。ですから、この方法ではマズイ気がします。

また、細かいですが、

Δy/Δx:=Δ1y/Δ1x+Δ2y/Δ2x+Δ3y/Δ3x/3

→Δy/Δx:=(Δ1y/Δ1x+Δ2y/Δ2x+Δ3y/Δ3x)/3

と、括弧をつけたほうがいいと思います(tanの方も)。まぁ、文脈からわかるので、たいしたことではないですけど。

  • 2011/05/14 01:14
  • でんでん
  • URL
No title
了解です
バンバンダメだししてください

‘平均をとる‘という‘操作‘は‘量の質‘を変えないということに
気づきました

また 「量は質とともに変化する」
という遠山啓の言葉を思い出しました

今回の主要テーマは
この量の概念です

「概念は比較の中に存在する」
これも遠山さんの言葉だったと思います

内包量と外延量 まさに概念形成は比較することから始まります。
あらたな概念を構成していくのが
創造的な学問のあり方です
  • 2011/05/14 03:24
  • おにょ
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