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内部緊張の物理学 (1)

ヴァイオリンにも様々な形があり、それぞれ個性を持っていますが、たいていの人にはすべて同じに見えるでしょう。
また、同じ楽器でも、ほんの少し調整を加えるだけで全く別の楽器(良くも悪くも)に生まれ変わることもあります。
見た目には何も変わっていないのに、目に見えない内部の緊張状態が変更されてしまうからです。
音の図形であるフォノグラムは、この内部緊張を表したものであるということができます。
22_20130205155252.jpg
(等音面ではない状態の音図)

また、等音面とは音響対称性を最大にしたときの理想極限として定義しましたが、この状態は内部緊張が均等の状態
と同じことです。
フォノグラムによる楽器制作、調整法は、内部緊張を均等にする技術といっていいでしょう。

30.jpg
(等音線がつながった音図)

もし楽器に内部緊張が存在すれば、フォノグラムは渦巻きを二つ以上持つでしょうし、等音面ではありえません。


ここで、内部緊張という言葉を持ち出したのは、楽器のフォノグラムに対して行ってきた考察を、身体のフォノグラム(経絡)に拡張するためです。

内部緊張という概念を用いて、楽器制作と経絡治療が、同一のメカニズムで説明できることを示したいと思います。

話が少し脱線しますが、彫刻のお話から始めたいと思います。

無題

これは、誰もが一度は目にしたことのある有名なミケランジェロのダビデ像です。

下半身は右に行こうとし、上半身はそれに反して左に行こうとしています。
明らかに内部緊張があります。
ミケランジェロは、人間の心の葛藤をポーズで表現しようとしているようです。
内部緊張は肉体的外面としてポーズに現れるが、それに伴う心理的な緊張状態も同時に現われています。
フォノグラムの図形パターンが人の身体のゆがみだけでなく、心理的な状態までも読み取れるのは
このような身体の内部緊張と心理的緊張が対応関係にあるからです。
彫刻という芸術表現が可能なのは、この対応関係に普遍性があるからです。



これも有名な彫刻です。
tt.jpg



ロダンの考える人です。
このポーズが考えている心的状態を表すのに違和感を感じる人はいません。
また、ロダンは逆に、あり得ない身体のポーズを彫刻することにより、
通常ではありえない心的状態を表現しようとしていたようです。
彫刻表現の可能性の拡張です。


つづく



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内部緊張の物理学 (2)

生命現象というものには必ず内部緊張があります。内部緊張のないものは死体だけです。
また、東洋医学で経絡は死体には見いだせないという記述があります。内部緊張がないことと、内部緊張が均等であることは似ているようで全然違います。

それでは内部緊張が均等である彫刻とはなんでしょうか?
また、内部緊張が均等であるという心的状態というのはどんな感情を表現しているのでしょうか?

仏像がこれにあたると思います。

lllll_20130915201422123.jpg



仏像に表現されている顔の表情は、無表情ではなく、うっすらと微笑んでいるように見えます。
また、内部緊張が均等であることから、傍目には静止しているようにしか見えません。

内部緊張ゼロの死体の状態も静止していますが、何かが決定的に違います。

内部緊張が均等の時は、特殊な緊張状態であり、内部緊張がゼロの時は緊張がないということです。
しかも、この内部緊張が均等の状態が、楽器の理想極限状態であるとして研究をしてきました。
身体の内部緊張が均等の時、同じようにもっとも内部感覚が充実した状態であるといっていいと思います(実際そうなのですが)。

傍から見れば、静止しているように見えるのに、内部は激しく運動し、拮抗している状態です。

内部緊張が均等であるという状態は、じつにパワフルな状態であることがお分かり頂けますでしょうか?

このエッセンスだけを取り出して身体技法にしたものが座禅であると思われます。

内部緊張が均等である

音響対称性の理想極限

等音面

フォノグラム図形が閉じており、渦(中心)が一つしかない

というのはすべて同じことを表しています。

内部緊張に不均衡が現れると、感情や思考(時間という認識)も同時に現れます。
不均衡が極まっていくと、それは病的な身体と心的状態の表現型になっていきます。
ここにも身体の病的状態とその心的状態の対応関係を見ることができます。
また、そこに普遍性を認めることができ、体系としてまとめたものが東洋医学の諸概念であると思われます。

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以上、内部緊張についていろいろ説明をしてきましたが、フォノグラム法によってよい楽器を作ることと
身体の調整が同一のメカニズムで捉えることが可能であることがお分かり頂けたと思います。

また、楽器を作ることと同様、身体各部の共鳴を増やしていくように皮膚張力を均等にすることで等音面(皮膚膜)を構成できることが理解できます。

メカニズムとして同じであることから、これらの本質を抽象することによって新たな理論構成ができると思います。
これが、内部緊張の物理学という意味です。


補足 相違点についても言及しておきます。

身体のフォノグラムと楽器のフォノグラムではっきりと異なっている点があります。
それは、身体のフォノグラムは常に動いて移動している点です。まるで天気図のようです。
したがって、経絡というものは、経絡図で見るように決まったところにあるのではなく、微妙に位置をずらしたところに
存在したり、少し経てば別のところに移ったりと人の心のように動き続けています。
逆に、経絡やツボが恒常的に同じところに存在する時、はっきりとした病状であることが多いです。
常に、変化し動き続けているのが健康ということのようです。
ちなみに、内部緊張が均等の状態がもっとも運動量の多い状態であるといえます。
台風の目は、周囲が動き続けているからこそ存在できることと同じです。
渦、特異点が時間発展する系というところが楽器のフォノグラムの挙動と大きく異なる点です。


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