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心=肉体=楽器の変換系  情報科学としてのフォノグラム④

いまや、音源はデジタル音源が主流ですので、これを忠実に再生したところで、元の生音とは全く違ったものです。

音を電気信号に変換するということから、情報というものが改ざんされてしまう過程を見てきましたが、このような情報の改ざんは
系が変わるシステムではどのような変換系でも起こります。


たとえば、音を聞きながら、形を削っていく、フォノグラフィックなCADマシーンがあったとします。
何らかの集音システムで、音を拾い、それをデジタルデータ化できたとします。(この時点ですでに情報の改ざんが行われています。)
そのデータを、解析して、機械系に命令を送り、音が合うようにマシンに削らせます。
またその音を集音して、解析し直して、削るというフィードバックシステムになります。
電気=機械系、電気=音響系、など、系が変わるたびに情報が改ざんされていきます。
また、フィードバックシステムになってしまうことから、カオス系になってしまい。
うまく制御できないだろうことが予想されます。
これは、工夫すればどうにかなるようなものではなく、原理的に不可能なものです。

これが唯一出来るのが、実は人間の身体なのです。

keiraku-hai.gif


(それでもトレーニングが入ります。人間の身体内部にも、実は情報の改ざんが行われてしまっているのです。
素直な自然な反応をしていません。現代人はそのままではよい変換システムとは言えません。病気!)

少し話を変えます。


私は趣味で、ピアノとヴァイオリンをたしなみます。
あくまでもたしなんでいるだけで、とても演奏といえる代物ではありません。

演奏家たちは、日々何を思って、演奏の練習をしているのでしょうか?
これは、芸術家一般にいえることです。
彼らは、何を思って、何を磨いているのでしょうか?

それは、心のイメージを、肉体の運動に変換して、その肉体の運動を、演奏家であるならば
楽器に乗せます。

無題


この、心=肉体 の変換システムがうまくいくように練習するわけです。
心的イメージがそのまま肉体の運動、タッチコントロールになり、その心の運動が、そのまま楽器の音に変換されるのが
理想的な演奏です。
もちろんこれは究極目的だと思います。

ここでお話ししたいのは、心=肉体 という変換システムにもひずみが生じるということです。


ここでもフォノグラムが役に立ちます。
この心=肉体の変換システムにおいて、ひずみゼロにすることがフォノグラムでは可能です。

楽器という道具は、唯一、心の表現に使うための道具です。
他の道具は、もっと物質的な用途のためにあります。

gurugutu_20120824180235.jpg


したがって、楽器というものを考えるとき、この
心=肉体=楽器という変換システムを考える必要があります。
これらを切り離しては楽器という変換システムをつくることはできないのです。
これが、楽器というものを、研究対象に選んだ最大の理由なのです。

心と肉体の変換システムで情報がストレートに流れていかないとき、病気になります。
ひずみがあることと同じなので、音を聞いて削るということもマシンと同じく、情報の改ざんが起こってしまいます。
結局は、肉体のフォノグラムの状態が、楽器の聞き取れる音に関係するということで、
自分のフォノグラムの能力以上の楽器は作ることが出来ないということです。

この現実世界では、この情報の改ざんがいたるところに存在しています。


こういった一連の考察から、情報の改ざん、情報エントロピー、などを考えていけば、フォノグラムを情報科学としてまとめていく可能性が出てきます。
それらは、物理学や生理学、音響学、全てをつなげていける可能性に満ちた考察だと思います。


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響きという量の定式化について

初めに測定時の注意について触れておきます。
いずれまとめて論文にしなければなりませんので、出来うる限り、厳密な測定ができるよう工夫したいと考えております。



マイク位置やマイクの角度によってどれくらい測定誤差があるのか調べてみました。
位置A
1

圧電スピーカーの位置を固定し、マイクの位置をずらして同一の測定結果を比較してみます。
位置B
2

マイク位置をかなりずらしていますが、同一測定でほぼ同じグラフの形状になっています。
これを同一とみなしてもいい理由は、別の任意の位置に圧電スピーカーを置いて
測定すると、全く異なるグラフを示していることから分かります。
スピーカ位置替え
3

以上のように、マイク位置をずらすと、若干の測定誤差が生まれてしまいますので
基本的には、設置した圧電スピーカーの真上、直角下向きにマイクをセットして
測定することにします。

それでは、本題に入ります。

私がタッピングトーン(叩いた音)を聴いて、それを各点同じにするように形を削っていくという説明を試みるとき、必ずと言っていいほど「厳密さに欠ける」という印象を相手に与えざる負えませんでした。

タッピングトーンは、なにか、鈍器で共鳴版を叩いた時に出る音ですが、これを再現性のある計測で置き換えたものが圧電スピーカーを聴診器替わりにした測定法なのです。
今まで、耳で聞いて判断していたタッピングトーンが視覚的なデジタルデータに翻訳されます。

圧電スピーカーを共鳴版の任意の位置に当ててその音色を比較しますと、明らかに
音色、響き方が異なります。
私は、タッピングトーンを調べることによって、響きの違いをマーキングし、なるたけ大きな等音面(等響面と言ったほうが正しい。)を作るように研究を進めてきました。
タッピングトーンが「響き方」を図る量であることがわかります。

それでは、このタッピングトーンとは、結局なんでしょうか?
それは、共鳴版の一点を叩いた時に含まれる複数の単音の振動数の分布状態のことをさします。
複数の単音の振動数の配合の仕方をタッピングトーン、すなわち「響き方」の量として「感じて」いたのです。
圧電スピーカーによる測定が、タッピングトーンによる感覚測定を精密にしたものであることから、データのグラフがどのようなものであれ本質的には共鳴版の各点における振動数分布を表したものであることは確かです。
したがって、数学的には次のように書くことができます。

共鳴板のある点をXとする

その点における振動数分布(響きの量、タッピングトーン)は異なる振動数比の(無限)線形一次独立の形で表されます。
ここでは、便宜上、無限個の振動数比を用意しておきます。
すると次のようにかけます。


      f(x)=ΣAnEXP(inθ)    Σ;無限和

X:板の一点   f(x):Xにおけるタッピングトーン

結局は、各振動数の振幅の集合が、響きという量を表すことになります。
以下は図との対応関係です。


注:形式的にべき級数(無限級数)にしておきます。
実際には有限ですが、その時は振幅0として考えることにします。
また、常識的に振動数→∞の時、振幅→0とします。
したがって、こうして定義されたべき級数は収束することになります。

スピーカ位置替えggg



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無限小変換

スピーカ位置替えggg

共鳴版の各点が振動数分布と対応し、それが、「響き」という量であることを前回定義しました。
共鳴版の任意の点におけるこの振動数分布は基本的には異なった分布を示します。
(それは等音面ではない!)
次に示したいことは、ある一点の振動数分布の状態を、可能な限り周囲に拡大していきたいということです。(それは、ある領域に関して等音面になっているということです。そろそろこういった言葉もしっかりとした定義を与えなくてはなりません。)
そのためにまず、共鳴版のある一点から、連続的に少しじつずらし、その時の対応する各点の振動数分布を調べてみたいと思います。

13_20130205144824.jpg

ただの板切れで実験したいと思います。
板にはフォノグラムで渦(黒点)と孤立特異点(白点)が書き込まれています。
この二つの相反する点は、同一共鳴版内で、”最も開きのある響き方”を示す二点です。これについては、後ほど定義していきたいと思います。
とにかくここでは、最も、振動数分布が異なる2点であると思ってください。
まずはその二点のグラフをそれぞれ掲載します。


9(黒点)

1(白点)

次に、白点から黒点へ少しずつづらし、各点の圧電スピーカによる測定結果を比較します。
1
2
3
4
5
6
7
8
9

共鳴版の各点に連続的に少しずつずらした位置で圧電スピーカーによる計測を行いますと、振動数分布も連続的に移行していることがわかります。

白点の周りの無限小近傍についても同様に調べてみました。
1k
2
3k
4k
5k
6k
7k

これは、各点の無限小近傍において、振動数分布のグラフが連続的に変化していることを保障する結果です。
この実験事実から次のことが言えます。

      f(x)=ΣAnEXP(inθ)    Σ;無限和

X:板の任意の点   f(x):Xにおけるタッピングトーン
A:板の一点

lX-Al<ε  ならば

l f(x)ー f(A)l<δ



ここで f(x)については、具体的な代数関数のようなものでなくグラフの振動数分布の移行の様子を対応させています。これは、各振動数の振幅が連続的に移行しているかどうかということで遠い近いを表していると考えますので、ここでこの考えに基づいて位相を入れてみたいと思います。


 f(x)=ΣAnEXP(inθ)    Σ;無限和

Anが各振動数の振幅に当たる量になるので各振動数の振幅にたいして(無限個)

lX-Al<ε


lAn(X)ーAn(A)l<δ  nは0~無限(無限個全てにこの式が成り立つ)

が成り立つとき、

Aの近傍において、 f(x)はXの連続関数であるということが言えます。

ここまで来ると、解析関数論の関数要素の概念にそのまま乗ってきます。

無限回微分可能という視覚的ななめらかさと、物理的に定義された音の世界のなめらかさが奇しくも一致を見るかもしれないという驚きの事実を目の当たりにすることになるのでしょうか?
これは証明すべき面白い問題です。
この証明には、今回の実証事実が必要です!
また、解析関数論の特徴である、フラクタル性(部分が全体を含み、全体が部分を含む)も注目すべきです。
響きという量は、一点から全体の情報を吸い上げ、全体から一点の情報を決めていくという極めて面白い性質を持っていることとも符合します。
これに、協和、不協和関係における弛緩と緊張を組み込むとフォノグラム図形と同じものが取れることになります。
フォノグラムの最大の特徴はフラクタル性というスケール普遍性にあります。

22_20130205155252.jpg



注:数学にうるさい人はこの文章は厳密さに欠けると思われるかもしれませんが、
基本的なアイデアは間違っていないと思います。ブログはいわば私にとってのメモなので大目に見てください。

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