FC2ブログ

操体法 (膜と骨格の二重構造)  (3)

120109215724xk32_l.jpg

われわれは体にコリがあると、揉みたくなります。
抵抗感のあるほうにさらに抵抗を欲しがってしまいます。
力めば力むほど、力んでしまうようです。

力みを意識で溶こうとしても、それは難しいことです。
力を抜こうとする意識が力みだからです。


ではどうしたら力み(こり)を解消することができるでしょうか?

まず、なぜ力んでいるのか考えてみましょう。

それは、どこかの場所がサボっているからです。

力が入っていないというよりも、意識に届いていないので、力みようにも力めないわけです。

体というのは、力が入っていない所を起動してあげないと、力みすぎている所は解消することができません。

例えば、骨盤の前方傾斜を治そうと、体をそらしても、力んでしまうだけです。
骨盤と連絡している筋肉や靭帯組織で、力が入っていない所があるはずです。
そこを見つけ出して、力が入るようにしてやれば、全体で体重やストレスを支えることができるようになります。

コリがない状態というのは、全身満遍なく動いている状態であり、
ストレスを全身で捉えることのできる状態だということです。
この状態は、いわゆるバネ(全身性)のある状態といわれます。

逆に、凝っている、身体内部に異物感、抵抗感がある状態は、過剰に働きすぎているところと
極端にサボっている所がまばらになっている状態
です。
この状態では、身体は全体性を失い、いわゆる手だけ、足だけのようなバラバラな動きになってしまいます。
まるでロボットです。

このような身体の分離感覚を全身一繋ぎにしてやるのが治療や自律運動ということになります。
過剰に働きすぎている所を休ませ、サボっているところを起こせばいいのです。
矛盾しているようですが、全身が動いている状態が、全身が休んでいる状態なのです。

全身性=一体性=柔軟性=力みの平均化

です。

体というのは、動きの最小単位を考えますと、二方向にまで還元できます。

腕を上げる方向、下げる方向

腕を右にねじる方向、左にねじる方向

首を前に曲げる方向、後ろに曲げる方向

とにかく、体で動かせる部分をこうして二方向にわけて、どちらが体感で「抵抗が多いか少ないか」
を調べる
ことができます。

大抵、よくない状態のときは抵抗のある方向に行きたくなるものです。
よけい力みたくなります。(これは精神的にも現れてきます、素直でなくなってきます。)

そうではなくて、抵抗のない方向に抵抗させてあげて、筋力のアンバランスを解消します。
操体法というのは、これを体の動かせる所全てに行うことによって、力みを平均化していき、最終的には
全身性を取り戻すことによって、ゆがみを解消するという技術です。
この操体法の「力みの平均化」は全ての東洋医術、療法、体術の基本と言ってもよいと思います。


例えば、腰痛の場合、大抵、膝の後ろ、足首の付け根、ハムストリングスなどに力が入っていない所が必ずあります。そこを指圧して、サボっている所(虚)を起動させてあげます。
すると、過度に働いていた筋肉群が、脱力し、力みが平均化され、その結果、抵抗感なく骨盤を反らすことができます。

DSCF1690.jpg
(実際の操体法の施術シーン。)

また、筋肉のアンバランスは皮膚膜の張力ギャップに現れます。
この皮膚膜の張力ギャップを調整することにより、筋肉のアンバランスを解消いようというのが
鍼灸医療の本質
なのです。

ハリで神経を刺激するわけではないのです。
皮膚膜の張力のムラをなくすために、皮膚の緊張度を局所的に起こすためにするのです。

つまりはこういうことです


骨格の歪みは筋肉や靭帯のアンバランス

筋肉や靭帯のアンバランスは皮膚膜の張力ギャップ

皮膚膜の張力ギャップは、タッピングトーン「叩いて出る音」の違いムラに現れる。


タッピングトーン「叩いて出る音」の違いムラ

これを正確に書き記したのがフォノグラムということです。
これがフォノグラムを「音で調整することによる整体治療」の意味なのです。
何の不思議もありません。

R0015639 nnnnnnnnnnnnn

ononnnn_20120308043519.jpg

(背中のフォノグラム。)


次は、もうすこし、皮膚膜と鍼灸、按摩、整膚(皮膚の調整)について話してみたいと思います。

はじめての方へ *本ブログの内容説明



にほんブログ村 科学ブログへ
にほんブログ村
クリック お願いします

関連記事

心と体
楽器制作と東洋医学の接点
ピカソと皮膚 (1)
ピカソと皮膚 (2)
ピカソと皮膚 (3)
ピカソと皮膚 (4)
ピカソと皮膚 (5)
ピカソと皮膚 (6)






鍼灸理論 (膜と骨格の二重構造)  (3)

鍼灸の世界では、経絡やツボという概念を基本にしてその理論が構成されています。
経絡図やツボを記した人体模型を、どなたも一度はご覧になったことがあると思います

senaka.gif


この経絡やツボというのは、結局のところなんなのでしょうか?

このシリーズは「膜と骨格の二重構造」という副題をつけています。
以下の模型をご覧ください。

makukokkaku.jpg

これはゴム手袋を皮膚に見立て、木材を骨格に見立てた模型です。
骨格がズレれば、皮膚幕は撓みます。
実際はこの骨格と皮膚幕の中間には、筋肉があります。
まるで、バッファー(緩衝)の役目をしているかのようです。
もしも骨格に歪みがなければ、皮膚膜の緊張度も一様なはずです

makukokkakumassugu.jpg

これは骨格である木材を動かすことによってもできますし、
皮膚を動かすことによって、骨格を動かしているともいえます。

また、次のような場合も考えられます。

makukokkakunejire.jpg

見た目には、骨格はまっすぐであるにもかかわらず、皮膚がねじれているという場合です。
骨格も皮膚のねじれの影響を受けています。

このように、骨格のズレと皮膚の撓みは一対一に対応することになります。
もちろん、人体はこんなに単純ではありませんが、状況説明にはなると思います。

ここで私が主張したいのは、ツボ位置というのは人間の身体の構造上、歪みがあれば、皮膚膜のたわみの情報として、統計的に取り出せるということです。
人体構造上、そう違いがないからです。
もし違いがあるならば、理論構成も出来ません。ツボや経絡の位置が個人個人違うことになってしまいます。

また、フォノグラムは、より正確に、体の歪みによる皮膚膜の情報を描きだすことができます。

ssのの

ssののssss
(実際のフォノグラム。フォノグラムの渦は、東洋医学では、硬結と呼ばれているものに等しいと思います。
フォノグラムは常に動き流動しています。常に動いて変化しているものは実態ではないですが、病気の時は
動きすぎている場所と、動かない場所が出来てしまいます。それがツボであり、経絡に沿って出来てしまうということなのだと思います。つまりは、健康な時は、ツボや経絡は存在しないというわけです。ムラがないわけですから。)



実の所、経絡は常に動いています。経絡図の通りではありません。
が、人体の構造上、統計的に、数をうてばあたります。
能力がなくても、理論だけでもある程度効果のある理由だと思います。

ハリ治療は、薄皮の真皮に刺す程度です。皮膚の緊張度を変化させることによって、芋ずる式に体の歪みを補正することを目的としています。
決して末梢神経を刺激したりすることが目的ではないのです。

ちなみに、お灸もそうです。

皮膚の緊張度に変化を与える刺激であれば、痛覚、温覚、冷覚何でも構わないのです。


楽器の共鳴版も膜です。
膜の緊張度を一様にするというフォノグラムの技術がそのまま楽器制作の技術になります。
よい楽器を造っていく原理と、整体治療の原理が
音を合わせて形を造っていくというフォノグラムの原理に集約されてしまいます。
これを示すことができれば、このブログは成功ということになります。

R0014988_convert_20110514201336.jpg


次回は、お灸のお話をします。

はじめての方へ *本ブログの内容説明



にほんブログ村 科学ブログへ
にほんブログ村
クリック お願いします

関連記事

心と体
楽器制作と東洋医学の接点
ピカソと皮膚 (1)
ピカソと皮膚 (2)
ピカソと皮膚 (3)
ピカソと皮膚 (4)
ピカソと皮膚 (5)
ピカソと皮膚 (6)




お灸のうち方 (膜と骨格の二重構造)  (4)

20091213154115.jpg

みなさんも千年灸はご存知のことと思います。
症状に対して、お灸を置く場所が正確にわかりさえすれば、自分でできます。
特に、下半身の治療に有効であると感じます。
ハリ、灸、按摩、マジキューなど微妙に、刺激が違いますし、症例や場所により使い分けています。

たとえば、マジキューは皮膚表面の広範囲の場所を、ピンポイントで数多く打てるという特性がありますが、
アトピーなど、皮膚の疾患があるときは、按摩や指針に変えます。

マジキュー

小野 マジキュ

また、下半身のツボや経絡は大体ここというところに、くっきりと孤立点のように治療点が存在します。
このように治療点が孤立的に存在する時はお灸が有効なのです。
じわーとした鈍痛が反応の誘発につながるようです。

asisanri.jpg
(有名な足千里のツボ、私は膝にメスを入れているので、どんなに治しても、必ずここからフォノグラムが崩れていきます。逆にここさえケアすることができれば、二次的な障害、たとえば腰痛なども防ぐことができます。)

*わたしは鍼灸の免許を持っていませんので、治療するときはマジキューという家庭用治療器を使っています。*

それではどうやって治療点を割り出すのでしょうか?

皮膚を叩けば音が出ます。
その音の響きを聞いて音が抜ける所が治療点です。

よく解らないと思います。
解りませんよね?

もう少し詳しく言います。
音が抜けるという表現は何を意味しているのでしょうか?

周囲よりも音が高く聞こえる所で、孤立点になっている所が治療点です。
こういったことは、言葉の伝達では限界がありますのでこの辺でやめておきます。
が、

必ず最適ポイントが存在して、それは音と関係をしている。

ということだけは頭に入れておいてください。
いつか自分でわかるようになる日が来るかもしれません。

ちなみに私は、相手に意識を集中しただけで治療ポイントが観えます。
これは「気」の能力だとは思いますが、健康になりさえすれば誰の中にも眠る潜在能力の一つです。
2ヶ月近い断食をしてから、一気にこの能力が開花しました。

フォノグラム 基本変化

痛みの或る所はフォノグラムではたいてい渦(真性特異点)で現れます
渦のついになる白いマル(孤立特異点)がお灸をうつ所です。
こうして皮膚の緊張度のギャップが解消されていきます。
ギャップが解消されるとフォノグラムは、直線や円のパターンに移行します。
これが治療終了の合図になります。
実際はもっと複雑です。以下に示しますように複雑に絡み合っています。

ssのの


またお灸でうつ所を間違えますと火ぶくれ(火傷)になります。
治療ポイントに正確におくことができると、熱が経絡を通って全身の運動を誘発するエネルギーに転換されていくので、そこまで熱くなる事はありません。
反応の誘発が終わった時点で熱が皮膚表面に戻ってきた時に熱く感じます。

ですから、間違った位置にお灸をおくというのは、皮膚表面だけに熱がある状態で、身体内部に何の運動も引き起こさないということです。

別に治療効果がないというだけで悪くするということはありませんが、お灸がもったいないですし、火傷します。

ちなみに、私はお灸一個で前進を暖めることができます。
これは姿勢の変化や内観でお灸の熱を、全身の運動に転換させることができれば可能になります。

病気とは反応性の鈍さと言ってもいいかもしれません。

治療点の割り出しさえできれば、市販のお灸だけで十分治すことができます。

治療点を割り出す装置(モニター)を作ることができないかといつも思いをめぐらせています。
フォノグラムの研究が進んでいけばいずれはそういったものが出来ると思います


今はコツコツと基礎理論を造り上げねばなりません。

はじめての方へ *本ブログの内容説明



にほんブログ村 科学ブログへ
にほんブログ村
クリック お願いします

関連記事

心と体
楽器制作と東洋医学の接点
ピカソと皮膚 (1)
ピカソと皮膚 (2)
ピカソと皮膚 (3)
ピカソと皮膚 (4)
ピカソと皮膚 (5)
ピカソと皮膚 (6)