FC2ブログ

お化けかぼちゃ(5) アウトラインについて

k2 com

前回に続き アウトラインについて考えて生きます
k-2は マイナスのくぼみが全部で4っつあります
等音線を外側から内側に描いていくと
やはり くぼみのところで面が分離を起こしてしまいます
k-2の場合 3個の太鼓に分離します
(この等音線は 実際に描いたものではありませんが
もしあるとすれば こうなるはずです これも純数学的に証明可能だと思います 
いずれやります。)
やはり 事情はk-1と同じで
全体と部分が融合できず 分割振動(ノイズ成分)の多い楽器になってしまいます

つぎにk-3


k-3com.png

やはりマイナスのくぼみで分割してしまいます
くぼみの先端を 中央でぶつけるようにデザインしなおせば
分離しなくてすむのでは と思ったのですが
むしろきれいに 分離してしまいます

ここで少し発想を変えてみます
アウトラインのデザインを無視して 仮想的な 統一された共鳴版を内側に作ってみます
k2com2.png
この赤枠より内側で等音線を作っていけば 不動点が一つの楽器になります
赤枠よりも外側の部分は 音響的には あまり意味のない(むしろ ノイズの元になる)ものと考えます
妥協ですが 見た目にも ふっくらとした楽器になるし
なんとか不動点(丹田)を一つにできます
この趣旨で 実際に彫ってみました
tori13_convert_20110720175030.jpg
k-1の楽器は 周辺から始めたのでやせてしまいましたが
k-2は 仮想的な赤枠で音を合わせて言ったので ふっくらしています
しかし 赤枠の外とどう音を合わせて言っていいか?です
結局 全体と部分が融合したものは このアウトラインでは作れません
k-3も同様です
k-2もここで制作を中断しました

部分と全体を融合するにはどうしたらよいのでしょう
いろいろな古楽器を経て モデルチェンジを繰り返し
最終的にヴァイオリンのデザインに収束していったのは
なにか必然性があったのでしょうか?
音響的な意味でも装飾的な意味でもなにか理由があったのでしょうか?

つづく



お化けかぼちゃ(6)アウトラインについて

アモーレ 枠説1

前回まで見てきたように
マイナスのくぼみは 音響的に楽器を分割してしまう傾向があることを
説明してきました
本質的には 赤枠で示された枠を 中心に向かって 縮めた時に
一様に一点に縮められるか(一様収束)
縮めることができるものは 音響的に統一したものが作れる
可能性があるデザインということになります
また 高音領域 中間領域 低音領域の振動が 満遍なく含まれていなければならないので
あまり 細長いものは作れません
したがって 二つの太鼓をつないで 中間を絞ったような形が最適な気がします
もし三つならもう細長くなってしまうでしょう(ケメンチェ)
また 擦弦楽器であるため 構造上 真ん中を補足するという要請があります
そうなると 基本的には 以下の赤枠が音響的に意味のあるデザインの本質ではないか
と思うわけです
枠説2
これは ヴァイオリンですが 赤い部分が本質的ならば
装飾的な角の部分(青いところ)は不要な気がします
実際 ビヨームという人がそのような楽器を製作したようです
こんな感じのやつ
ビヨーム型

実は この楽器は 上二つの楽器で示してある青い部分 ブロックがないため
振動の分轄が起きません
低音優勢で 高音が出ないのです
したがって 青い部分のブロックが 構造上の補強の目的と
分割振動を増やして音色を豊かにするという二つの意味があるのです
この角のない ギター型のヴァイオリンも同じ位置にブロックをつければ
同じ目的が果たせますが 赤枠の領域が 狭くなってしまいます
太鼓が小さくなってしまうということは 迫力ある大きな音が出せなくなるということにつながります
枠説2 分割
(ブロックの製で赤枠が内側になってしまう 赤枠を大きく取ろうとすれば ブロックは外側にあればよい
すると ヴァイオリンの形になる)

こうしてみると ヴァイオリンの形は 音響的にも 構造的にも 最も合理的にデザインされているように
思われます


今度は 赤枠の上中下の比率について考えてみたいと思います

つづく




お化けかぼちゃ (7) アウトラインについて

3tai4tai5.png

ヴァイオリンを上中下の部分を上からアッパーバウツ ミドルバウツ ロウワーバウツと呼んでいます
現代の標準寸法(ストラディバリ)は 4:3:5の比率になっているようです
この比率には なにか 合理的な意味があるのでしょうか

楽音は簡単な整数比になる

というのはピタゴラスの発見したことでした
なにか関係があるのでしょうか?

簡単な整数比ならば ほかにもたくさん考えられます

1:2:3
2:3:4
3:4:5
4:5:6
5:6:7
などなど

まずは 上と下の比率がどう位置のものを考えて見ます

同一

一応 真ん中とは 2:3とします
これだと 同じ固有振動モードの太鼓が
二つ並んでいるだけであり
固有振動のヴァリエーションを増やすことができませんが
同一振動モードを強めあう関係にあります
ブレシア派の楽器は大きな迫力がある音色が出るといいます
ブレシア派の楽器は 上下の大きさが近いと思われます
古風な楽器はこの形に近いのではないでしょうか

しかし固有振動モードのヴァリエーションが少ないため
音色も単調であると予想されます

つぎに1:1:2の比率
112

これは大きな太鼓が 小さな太鼓の2倍になっているものです
これも 振動モードのヴァリエーションを増やすことができません
振動モードの整数倍は すでに含まれているので
三つ比率は 1以外の素数の並びが固有振動もーどのヴァリエーションを増やすことになります
ちなみに3:4:5は
3:2:5
と同じです

もっとも単純な素数の三つ組みです

つぎに4:5:6
456.png

これは 2:5:3 です

2:3:5 見た目のバランスは適当に何倍かして
近い比率に直してしまえばいいでしょう

このように考えればどのような素数の三つ組みでも
可能なようですが やはり 単純な整数比のほうが楽音同様いいのでしょうか
 ストラディバリは ブレシア派の迫力のある音色と クレモナの音色の多様さの両方を融合することにより
ヴァイオリンという楽器を完成させたといわれています
音色の多様さを出すには 素数の三つ組みの比率が必要であり
迫力ある音を出すには あまりに分割した振動だけではダメです
そのようなことと この比率の問題は関係していると思われます
実際作って試してみたいところですが 時間がないためこの辺にしておきたいと思います
あまり離れず それでいて互いに素な比率はやはり3:4:5なのでしょうか
しかも単純

次回は 今まで調べたことを踏まえて
かぼちゃの形を修正してみたいと思います

ではでは

picu.png